花のささやきパートⅢ



用があって建物や街並みを撮っていた。

足元を見ると、鮮やかなツツジがささやいた。

何をそんなに急いでるの?

私は撮らないの?

そのまま通り過ぎようと躊躇した私は

振り返り、一旦しまい込んだiPhoneをカバンから取り出した。

 
 何て鮮やかな色なんだろう・・・。
 
花は柱のそばに寄り添うように顔を出していた・・・。 
 
気が付くと、一面に蕾が咲いていた。


えっ?


もしかして君?・・・。 
 
 うふふ・・・。


花の声が聞こえたような気がした・・・。
 


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