聴覚障がい者が望むこと。


聴覚障がい者が望むことはなんでしょう。聴覚障がい者のための施設でしょうか、それとも充実した福祉でしょうか。

いえいえ、もっと身近なことを私たちは望んでいます。

それは、耳が不自由な事を知ってもらいたい、そして聞こえないとはどういうことなのか、それを知ってもらいたいと望んでいます。

補聴器をしていても、聞こえには随分と差が出ます。人の声は十人十色、同じことを話しても、通じる人と通じない人は明らかに分かれます。
甲高く良く通る声質の人は、比較的良く理解ができます。しかし、穏やかで静かな声の人はまず理解が出来ません
そして、この穏やかで静かな声の人は非常に多いのです。会社でも半数以上、銀行・郵便局・薬局・病院・役所・喫茶店等ほぼすべての場所の
受付などがそうなのです。また、早口は聞き取れません、恐らくゆっくり目でも聴覚障がい者には早く感じてしまいます。
聞き返してもそれほど声が大きく変わる訳でもありませんから、適当にいなしてしまいます。

聞き返す人は聞こえていません、そう感じたらゆっくりと、可能な限り大きめの声で話してくださるとありがたいです
メモを併用してくれると助かります。
聴覚障がい者のうなずきは、聞こえている言葉だけにたいしてのうなずきです。全部が聞こえている訳でも、理解できている訳でもありません。

耳が不自由な事が分かり、大きな声で話してくれていても、感音性難聴や混合性難聴の場合は意味が理解できないことがあります。
これだけ大きく何度も言っているからわかるだろうと言うのは、実際ありません。


「明後日」は「んごにち」、「八日(ようか)」は「四日(よっか)」と聞こえます。よく「真っ白な陶磁器を・・・」と言う歌詞を「真っ白な掃除機」だとずっと
思っていたと言う話を聞きますが、まさにそれなのです。

補聴器をしている時、返事に答えたからと言って普通に聞こえるとは限らない事を知ってもらいたいと思います。
一気にまくしたてられるとまるでダメです。

バスや電車での騒ぎ声、子供の泣き声等は非常に耳に障ります。それが為にスイッチを切ることもあります。
地下鉄や電車の車内アナウンスは人により差があり、何を言っているのか分からない場合が多いですね。
大型スパーなどのアナウンス譲の声も、小さくて聞き取れない場合があります。

これは、前述のように普通に話しているだけで、顔が見えていない事によるのだと思います。伝わってこそアナウンスなのですから・・・。


BACK