雪国と屋根  2018.5.30


雪国の屋根は、温暖な地域とは全く異なります。 瓦屋根がないことは勿論ですが、雪に対する対処が重要になるのです。

基本は「落雪屋根」か「無落雪屋根」で、これらの屋根は雪をためる小さな雪止めがありません。

隣の境界に雪が落ちないのが大前提で、そのために片流れの屋根や、そそり立つ大きな雪止めの屋根とします。

出入り口に雪が落ちると危険なので、関東のような寄せ屋根は使えません。

 
 
雪を中央に集めて溶かすタイプ。

真ん中に溝があります。


平らな屋根は雪が落ちませんが、

雪下ろしが必須になります。

それで梯子が必要になります。

鉄骨系住宅やコンクリート住宅にも

よく見られます。

       
       
屋根が二段階に折れているタイプ。

このタイプは非常に多いです。

雪が遠くに落ちず、手前に落ちると

推定されます。

このタイプにも雪止めは付けません。
       
     
急こう配の屋根、落雪を促す屋根です。

道の駅など、店舗に多い形状です。

内部に吹き抜けを作ったりします。

二階屋での急こう配屋根は、

屋根の面積がとても多くなります。



 旧家その1    旧家その2  
       
最初に建てられた旧家その2は

後日屋根を片流れに作り替えました。

後からの旧家その1は最初から片流れです。

屋根の下が通路なので、雪止めがあります。

毎年雪下ろしが必要です。
温暖地域の 寄せ屋根   全方向に屋根があります。  
     

寄せ屋根は全方向に雪が落ちますので、雪国では採用されることは少ないです。 また雪下ろしも四面になるので効率的ではありません。
  
       

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