ピアノ東京写真PLUS ピアノ編

上手な演奏は心に響かない   2019.12.2 

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上手な演奏は心に響かない・・・。 何故だろう・・・。  それでは下手なら心に響くかと言うと、そうでもないのでややこしいのです。

つまり、完璧な演奏は聞く者に隙を与えません。 身じろぎもできないような、金縛りのような威圧感が漂います。

ですから上手なのです。 これは実社会ではチョット困ることにもなります。 


例えば、箱・・・。  これは、どちらもいい加減だから成り立ちます。

完璧にぴったりだと、入らないし開かないですね。 微妙な隙間がどうしても必要なのです。 車のブレーキもそう・・・。 遊びを必ず作ります。

ブレーキに遊びが無いと、非常に危険な乗り物になります・・・。  

じつは、

世の中の全ては、この一見無駄のような遊びで回っています。 歯車がぴったりでは動きません。 車もピストンがピッタリだと、動かないですね。

そしてもう一つ、歪です。 あったらいやだなと言うべき歪、それがないとやはり困るのです・・・。 アニメやロボット、多くのものは左右対称に作ります。

つまり、やるのは半分だけで、片方をそっくり手抜きして一つのものを作ります。 これが、あまりありがたくないのですね。


人間の顔一つとっても、歪みは普通にあります。 それが個人を識別する方法であり個性ですね。 世の中、同じように見えて自然のものは全て

違っています。 それだから、自然なのです。 以前の記事で、ピアノは完全な音を出さないと述べました。 わざと、そうしているとも聞きます。

これは演奏でも同様です。

つまり、上手な演奏は最初から拒否するようになっているのですね・・・。 ですから、感動ははなから生まれないのです。

限りなき不協和音・・・。 微妙な音の揺れ・・・。 不規則な音の揺らぎ・・・。  そんな僅かな差異が、心の扉を叩くような気がします。


絵葉書は良いと思うのは最初だけ。 美人は三日で飽きるとも・・・。  さもありなん。



そういう訳で、今日も不協和音を創造するのだ・・・。  ムムム、私の心の扉を叩くのは誰だ・・・?

えっ? うるさいっ?  やっぱり・・・(>_<)。

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