東京写真PLUS ピアノ編
| せっかちな演奏 | 2025.6.3 | ||||
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№738
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どうも、単調で速い演奏です。
かの有名なピアニストでした。いやいやいや、何たるちーや。 弾けないのに他人の評価も何ですが、 店舗がもといテンポが速いですね。
乗りのある曲ならば、際限なく速くなる傾向がピアノには実はあります。 多分に弾いている本人は気付いていないと思います。 ましてやプロならば、恐れ多く誰も指摘しないでしょう。
医者は患者が来なくなると、治ったから来ないと解釈します。 実に得手勝手な解釈です。実は治らないので黙って他に行くのです。 この事実は、医者の手腕を著しく停滞させます。
音楽も、自己満足の世界は大変に危険です。個人で弾いている分は害はありません。 しかし、プロがそう言う状態ならばどうでしょうか? コンテストで優勝しようが何位になろうが、音符をなぞらえるだけのクラシック音楽は 技術のコンテストのようなものですから何時の世もせっかちなプロピアニストを 量産してしまいます。
そのような方が、コンサートを開催するのは聞く側にはある種の覚悟が必要です。 ピアノを教える講師ピアニストならば、ちょっと考えを改めないと 生徒さんがついていけないかも知れません。
せっかちは誰にもある潜在意識です。 車の運転と似ていますね。 40キロ道路40キロで走ると危険かも知れません。 ゆっくりとかつ周囲に気を使い車を走らせる、そんなこと教習所で習いますよね?。
技術はひけらかすために存在します。 大谷の22号もジヤッジの21号も、自己顕示欲の賜物です。 人は努力と呼びます。 ホームランは打球がどんなに速くても遅くても、ホームランに変わりはありません。
しかして、ピアノ演奏はどうなのでしょうか? 魚を食べるのに秒で丸のみしたらどうでしょうか? しっかり噛んで食べたら、味が出てくるのと違いますか? もっとも、食べることに違いはありません。 得るものが少々違うだけでしょう。
ピアノでは、その少々が とても大事なような気がします。
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